明日のハナコ in 沖縄 

消されかけた福井の高校演劇 

戯曲集は回収され テレビ放送は中止 収録DVDさえ作者に渡されない

ハナコたちの声はどこにも届かないのか 聞いて下さい 見てください

ハナコを戯曲も「問題」も丸ごと発信する

READING ACTION

『明日のハナコ』
作:玉村徹 
プロデュース・演出:丸尾聡

 この世界はいったいどうなるのだろう、自分たちはどうなるのだろう
原発の問題、生きる上で大切な誠実の問題  
不安と闘う少女の成長の物語

出演
【Theater TEN Company】 

田原雅之

安次嶺正美

玉那覇真樹

知花錦


斉藤沙紀(劇団新派)
江花実里(架空畳)
丸尾聡

日程
10月22日(土)

15時知花錦、江花実里 斉藤沙紀、玉那覇真樹 

18時斉藤沙紀、玉那覇真樹 知花錦、江花実里

 

10月23日(日)

14時斉藤沙紀、安次嶺正美 知花錦、江花実里

17時田原雅之、丸尾聡 知花錦、玉那覇真樹

 

●4名が出演しますがステージ毎に配役が変わります。

全公演 アフタートークあり 
受付開始・開場は開演30分前となります。

 

■チケット料金

前売り2,000円 / 当日2,500円

2022年8月1日より販売開始となります。


 

スタッフ

プロデュース・演出・上演台本:丸尾聡

照明プラン:青柳美香

照明:大山瑠紗

音楽・音響プラン:小森広翔

音響:桃原和希

舞台監督:嘉手納良智

舞台:安里南乃、前田海斗、西山清香

演出助手:斉藤沙紀田原雅之

チラシデザイン:松岡陽子

特設サイト:小野寺邦彦

制作:Theater TEN Company

主催:オフィスプロジェクトM

協力:チリアクターズ、劇団新派、架空畳

 

会場

アトリエTheater TEN

〒902‐0067

沖縄県那覇市安里388‐52‐3F

ゆいレール「安里駅」駅前、沖縄銀行大道支店隣

近隣の有料駐車場、公共交通機関をご利用下さい。

 

お問い合わせ

Theater TEN Company

gekidan10ttc@gmail.com

090-9787-8820(担当:知花)

 

オフィスプロジェクトM

info.officeprojectm@gmail.com

 

感染症対策を実施し公演いたします。ご迷惑をお掛け致しますが、ご協力をお願いいたします。



ハナコは沖縄で走ります

沖縄でハナコをやれることになるとは・・・
3月に東京神奈川で初の上演、そして7月は名古屋に読んでいただき、東京で8ステージを重ねる再演。そして沖縄。
しかも、沖縄で活動する方々と一緒に作れるとは、なんという喜び。
田原くんと最初にこの話をした時、「ハナコは沖縄でやるのいいと思いますよ」と。
これは、原発の街で生まれ育った「ハナコたち」の物語。
沖縄には原発はない。ないのだが、沖縄には、それ以上に色々なものがあるだろう。
ハナコが、どんな化学反応を起こすのか、どうなるのか、この時点ではまるでわからないが楽しみなのである。

沖縄には何度か取材に行った。東京の知り合いのオジイとオバアの家に一人で行き、幾晩も泊めてもらったこともある。青い海と沖縄の歴史の影のコントラストは、何十回行こうが、自分の中で簡単に整理されるものではないが、やはり奇妙にこの島に惹かれるのだ。

沖縄で芝居を見るたびに、俳優のレベルの高さに驚嘆している。
日本で一番、ハナコと小夜子をたくさんやっている俳優、江花実里と斉藤沙紀も刺激を受けるだろう。
うーん、わたしも頑張ろう。
田原くんとの女子高生バージョンもあるしね。
あたし、女子高生やるのよ。

劇場でお待ちしております。ぜひ「明日のハナコ in 沖縄」を目撃してください。

 

プロデュース・演出 丸尾聡


ワタシはJK   
『明日のハナコ』を知ったのはネットの情報だった。
福井県で高校演劇作品が原子力発電所をテーマにしたら、圧力かかって地元ケーブルテレビが放映に懸念を示し、さらに福井高文連演劇部会が台本をすべて回収。それを受けて抗議活動が始まったという。
演劇界で、しかも、未来を作る若者たちの高校演劇界で、そんな理不尽かつ意味不明なオトナの事情だろ的なことが起こってしまった『美しい国 日本』はいったいどこに向かってるんだ?
これが沖縄だったらどうなる?米軍基地や戦争を批判する作品を作ったら圧力かかって上演出来ない、なんてことが起こったら?・・・いや、この数年の日本の動きを見ていると、すぐそこの近い将来にそんなディストピアがやってくるんじゃないかと危惧してしまう。
子どもたち若者たちが、自由に歌って踊って絵を描き言葉を綴り演劇ができる明るい未来を作っていかなきゃね。
ということでワタシ今回はJKになるのよ(笑)

 

田原雅之 劇団“Theater TEN Company”代表   

 


『明日のハナコ』の作者です。

福井県、知ってます? 沖縄からはずいぶん遠いです。福岡県でも福島県でもなくて日本海の方の石川県とか京都とかなんだかあのへんイマイチ場所はわかんないんだけど強いて言えばサスペンスドラマで船〇英一郎とか片平〇ぎささんとかが犯人を追い詰める断崖絶壁があってあれは東尋坊と言うんだけどそうそうあのあたり。
その福井県には原発がたくさんあります。廃炉作業中のも含めると15基。すごいでしょ。原発銀座なんて呼ばれることもあります。海水浴場にどどーんと原発の建屋が見えたりします。ウィズ原発って感じ。そんでその福井に住む女子高生二人を主人公に脚本を書いたら思いっきり排除されてしまいました。だけど原発の怖い人が「あの劇をひねり潰せ」「ははっ」なんてわけじゃない。怖い人は命令しません。そんなことしなくても「そういう空気」を読んで先回りして動いちゃうんです、イマドキの大人たちは。「原発のことを劇にするといろいろ批判されるんじゃないかなあ」「怖いなあ」「こんな劇は排除しようぜ」つまり自発的かつ自然発生的な検閲。草の根ファシズム。これは福井だけじゃなくて、この国のあちこちでかつて起きてきた・今起きている・これからも起きることじゃないかと思います。どうせ原発は無くならない。決まったことはどうしようもない。現実は変えられない。自分たちは弱い。そう思ったとき、私たちは忖度するようになる。大きな力に服従するようになる。自分の頭で考えなくなる。
でもそうかな。私たちが無力だなんて誰が決めた。そんなわけあるか!・・・そういう元気な女子高生が立ちあがるドラマが『明日のハナコ』です。どうぞご覧ください。


玉村 徹

 


田原雅之 TAHARA Masayuki   
Theater TEN Company 代表    演出家 俳優 劇作家
沖縄現代演劇協会理事長 日本劇作家協会沖縄支部長 日本演出者協会会員 ヒューマンアカデミー那覇校演技講師 
現代演劇を中心に、ウチナー芝居、琉球舞踊、音楽劇、子供ミュージカル、市民ミュージカル、高校演劇の制作、上演、演出など幅広い活動を行っている。
遙か昔。マジムンキングに変身して琉神マブヤーと戦っていた(笑)


玉那覇 真樹   TAMANAHA Masaki 

俳優 

沖縄県西原町生まれ。2016年Theater TEN Company入団。劇団では俳優としての活動のほか、制作や演出助手、音響プランなどを行う。演劇を使ったコミュニケーションワークショップのファシリテーターとしても活動している。俳優としては劇団本公演のほか、沖縄現代演劇協会公演『ダブリンの鐘つきカビ人間』や令和3年度 次代の文化を創造する新進芸術家育成事業 日本の演劇人を育てるプロジェクト 演劇人交流育成公演『アカハチ』、日本劇作家協会が中心となって開催する文化イベント『日本劇作家大会』への出演など、県内外で活動している。バレエ公演や琉球歌劇、スタンダップコメディと演劇のコラボ公演など、現代演劇以外への出演もしている。


安次嶺正美 ASHIMINE  Masami   

琉球舞踊家  俳優
琉球舞踊師範免許をもち、舞台出演や講師活動をしている。1998年ウチナー芝居「演」の『走れトートーメー』以降、本格的にウチナー芝居をはじめ、NHK歌と踊りのつどい『中城情話』や国立劇場おきなわ『茶売や』『黒島王』等多数出演。2000年TheaterTENCompany『ないちゃーず』以降、沖縄市戯曲大賞作品や沖縄現代演劇協会『ダブリンの鐘つきカビ人間』等多数出演。現在NHK『うちなーであそぼ』アニメ声優やCM出演等活動を増やしている。


知花錦 CHIBANA Nishik

俳優
沖縄県うるま市出身。劇団Theater TEN Company所属。日本劇作家協会 沖縄支部 会員。
俳優として劇団本公演のほか、沖縄現代演劇協会プロデュース『ダブリンの鐘つきカビ人間』へ出演。その他、かりゆし芸能公演『北谷真牛』や沖縄オペラアカデミー『ジャンニ・スキッキ』など伝統芸能やオペラ作品にも出演した。俳優活動のほかに、県内ラジオCMや創作市民劇『謝名』のナレーションを行う。2020年から、劇団内オリジナル短編作品の脚本を2作品担当。


斉藤沙紀 SAITO Saki  

俳優
神奈川県茅ヶ崎市出身。高校で演劇部に入ったのが演劇とのなれそめ。大学卒業後、劇団新派の役者、波乃久里子に弟子入り。以降、主に新派公演に参加しつつ、外部出演も行う。
「明日のハナコ」再演に先駆けて、福島と福井へ旅行に行きました。東京から、思っていたより距離が近いことに驚きました。でも、たぶん、心理的な距離は遠い。地続きの地域が何を抱えているのか、地域に何を背負わせているのか、自分はほとんど知らず、考えずにいたことを知りました。
今回は海を越えて、沖縄で、沖縄の方達と、「明日のハナコ」をつくります。沖縄について、知らないことがたくさんある。人と人が、地域と地域がつながる、そんな創作になったらと思います。
ソーキそばが食べたい!タコライスも好きだ!ゴーヤチャンプルーも...甘いものも美味しそうだなぁ。


江花実里 EBANA Misato  

俳優
新潟県生まれ、横浜育ち。身長171センチ。A型。
漫画「ガラスの仮面」により抜け出せない芝居の道へ。
中学校は演劇部、高校では区民ミュージカルなどに参加。
多摩美術大学に進学、在学中は北区つかこうへい劇団研究所に通う。
大学卒業後は扉座研究所へ入所。2013年退団。
2016年に劇団「架空畳」のメンバーになる。
外部出演も多数。神奈川、東京で年に4~5本の小劇場に出演。
俳優活動の他に2014年から神奈川県の中学校と高校の演劇部のコーチを勤める。
趣味は貯水タンクや空を眺めながらのお散歩。時々河原で肉を焼きお酒を飲む。
沖縄は3度目。でも芝居を作りに行くのは初めてなので今回が一番楽しみ!みなさまよろしくお願いします。


丸尾 聡 MARUO Satoshi 

作家・演出家・俳優
『INAMURA走れ』で第一回の日本劇作家協会新人戯曲賞最終候補。代表作に『飯綱おろし』『離宮のタルト 』『死刑執行人』(以上テアトロ掲載)。ラジオドラマシナリオ『残置物処理班 』でABU(アジア太平洋放送連合) ラジオドラマ部門最優秀賞。 シナリオ『精霊の守り人』シリーズ、『オリガ・モリソブナの反語法』など。・『菩薩花 羽州ぼろ鳶組』(原作 今村翔吾)は2021年ラジオドラマ人気投票で1位を獲得。
俳優としての活動も多い。各地で演劇祭・戯曲シナリオコンクールの審査員、舞台関連企画のコーディネーター、ディレクターを務める。2022年は久しぶりの新作長編戯曲『ハミダシタ 青空 ヲサガシテボクラハ』(11月 座・高円寺1 TOKYOハンバーグ+演劇ネットワーク@丸尾)の上演、朗読劇「ひとごろし」(原作 山本周五郎)の演出・出演が控える。